埃の正体と危険性について

埃の正体とはなにか? なぜ掃除で埃を取り除かなければいけなのか? について書いていきます。

私たちにとって埃は最も身近な存在の一つです。

彼らは常に私たちの生活空間に存在し、定期的に部屋のあちらこちらに居座ります。いくら私たちが強制排除しても、またすぐに同じ場所に戻ってきます。

もし食品工場に埃があれば、害虫や細菌が集まってきますし、食品の異物混入問題にも繋がります。日常生活では、人によってはハウスダストというアレルギーの心配をしなくてはならず、非常に厄介な存在です。

しかし、それにも関わらず埃についてあまり知られていません。埃とは何なのか?少し深く掘り下げてみました。

埃というと、私たちの身の回りにある、あの白くてふわっとしたものをイメージしますね。

なるほど、生活残渣がまとまったようなものですね。

しかし、一つ疑問が出てきます。

私たちはなぜこの埃をそこまで生活から排除しようとするのでしょうか?前述した食品工場やアレルギーがある場合は、掃除が必要でしょうが、それ以外であれば、わざわざ排除が必要なものなのでしょうか?

そもそも、私たちの祖先は何万年もの間、洞穴や窓の無い住居に暮らしていたはずですから、常に外から砂塵などが入ってきてたわけです。それをいちいち掃除していたというのも考えにくい気がします。

ならばなぜ…

その答えは大きく分けて3つあるようです。

私たちの経済環境や生活環境の変化と、衛生に関する意識の変化が、埃に対する見方を変えていったようです。

では、埃自体は実際にどれくらい不衛生なものなのでしょうか?花王㈱がある研究結果を公開していました。以下はその研究結果の引用です。

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■調査方法
調査① 対象:首都圏4世帯
       室内3か所
      (リビング床、棚の上及びTV裏、照明のカサ)
       ホコリ16サンプル採取
    期間: 2013年7月
    菌:標準寒天平板培養法/カビDRBC寒天平板培養法にて培養し、菌・カビ数を測定

調査② 対象:首都圏8世帯
       室内6か所
      (棚上及びTV裏、カーテンレール、リビング壁、リビング床、トイレ床、ラグ及びカーペット下)
       ホコリ48サンプル採取
    期間:2014年7月
    菌:標準寒天平板培養法/カビ:ポテトデキストロース(10%)寒天平板培養法にて培養し、
      菌・カビ数を測定・同定

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とても面白い結果ですよね。人の生活する場所によって埃の菌数にも違いがあるようです。科捜研なら埃から人の生活様式を推察することすら可能のなのかもしれないですね。芽胞菌も含まれるということは、外の土壌などから風に乗って入ってきたものなのでしょうか。

また、「菌・カビは、ホコリ1g中に約数万~数千万cfu (個)程度存在」とありました。食品衛生の観点から見ますと、「数千万cfu (個)」というと生肉の表面に存在する菌の数と同じくらいというイメージです。これって想像していた以上に多い気がします。まさかそれだけの量が…といってもその内訳は生肉よりも食中毒菌が少ないのでは無いかと思いますが。

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